5年くらい前、当時持っていたマンガを1冊残らず全部処分した。
なんとなく「持っていること」に満足している気がして、それってどうなんだろうと思ったのだ。
たまに読み返せば、面白いなとは思う。
でも、どれだけ読み返すのかと考えたら、別に持っていなくてもいいんじゃないかと。
また読みたくなったら、買うなり、借りるなりすればいいじゃないかと。
実際に手放してみたら、未練も不便もなかった。
やっぱりやめておけばよかった、とはならなかった。
そのまま3年半が過ぎたころ、息子がアニメのワンピースにハマった。
三刀流のゾロが好きで、何かにつけてはいろいろなものを斬っていた。
そのころの息子について一つ悩みがあった。
とにかく漢字が嫌いなのだ。
書き取りの宿題が面倒くさいのはわかる。
でも、避けて通るわけにもいかない。
ぼくはこれをどうにかしたいと思っていた。
そこで、マンガを使うということを考えた。
『ワンピース』を読ませるのだ。
もちろん、活字の本を読んでくれるなら、それに越したことはないのだが、読むこと自体が面倒くさいという状態なので、おそらく無理だろう。
その点、マンガならば絵があるので、すんなりと入りやすい。
漢字にはルビがふってあるので、読めないことはない。
ストーリーが面白いのはもちろん、なによりアニメにハマっている。
これを使わない手はない。
かくして『ワンピース』を買い集める日々が始まった。
もちろん、簡単にタダで買い与えるようなことはしない。
宿題、テスト、催し物、などなどを頑張ったご褒美にすることで、あらゆることのモチベーションアップにも使った。
この作戦はものすごくうまくいった。
なにしろストーリーはもちろん、お話とお話の合間に挿入されるSBS(質問コーナー)などにもすべて目を通し、こちらが驚くほど細かいところまで読み込むのだ。
挙句の果てには、一つのセリフを聞いて、巻数とページを言い当てる始末。
「これがハマるということか」と、さすがにちょっと恐ろしくなった。
そうそう、肝心の漢字だが、一定の効果はあったように思う。
たとえば国語の教科書を読ませると、意外と読めるのだ。書けないけど。
で、今日、めでたく『ワンピース』の新刊97巻が発売になったので、早速購入いたしました!
一時はマンガをすべて手放したのに、もう97巻とは『ワンピース』恐るべし。
最近、数々の名作を息子や娘にも読ませたい熱が高まっており、またマンガを買い集めそうな機運が高まっている。
ちなみに現時点で『ワンピース』のほかに持っているのは、『風の谷のナウシカ』と小学館『学習まんが少年少女 日本の歴史』で、次に狙っているのは『ドラえもん』と横山光輝『三国志』である。
■今日のとくとく
ワンピース97巻を購入したこと
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