ろぎおについて

4年ぶりの10分

とくとく日記
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お店の電話が鳴りました。

 

呼び出し音で外線だとわかります。

たぶん、お客様。

案の定、商品の問い合わせです。

 

在庫を調べてみたところ、あいにく、自分の店では欠品中。

 

よくよくお話を伺うと、医療関係にお勤めで、大変お忙しいご様子です。

 

どうにか商品を用意してもらえないかとのことなので、近隣の店舗をあたって、取りに行けるお店に話をつけました。

 

通常、商品の移動は配送業者を使うので、取り寄せに2〜3日の時間をいただきます。

 

ただ、こういったイレギュラーの場合は、取りに行けるようであれば取りに行って、ご用意することもあるのです。

 

商品をもらいに行った先は、古巣の百貨店インショップ。

 

当時とは顔ぶれも変わっていて、知っている人が見当たりません。

しかたなく、手が空いている若手のスタッフに声をかけます。

 

「お疲れ様です!〇〇店から商品をいただきにきました」

「あ、お疲れ様でーす。少々お待ちくださーい」

 

裏から出てきたのは、女性の店長。

よく知っている人でした。

 

「おー!ひさしぶりー!」

「ひさしぶり~!なに、商品持っていくんだって?」

「いただいちゃってごめんねー」

 

自分が異動して以来、じつに4年ぶりの再会です。

 

「もうここでずいぶん経つよね。どのくらいになるんだっけ?」

「今月で丸15年よ。16年目ってさ、もう高2よね」

 

この百貨店にはウィメンズ店とメンズ店が別々にあります。

 

彼女はずっとウィメンズ店にいて、店長まで上り詰めた人。

ぼくはメンズ店にいて、10年くらい一緒に仕事をしていました。

 

同じ学年ということもあり、タメグチで話せる数少ない戦友の一人。

 

ものすごくひさしぶりなのに、不思議とブランクを感じません。まるで4年の月日がウソのように、ゲラゲラ笑いながら商況などを情報交換。プライベートの話も少しだけしたりして。

 

「じゃ、そろそろ行くわ」

「うん、またねー」

 

わずか10分ほどでしたが、彼女のハツラツとした顔を見て、こちらも元気をもらいました。

 

彼女も頑張っているんだから、自分も頑張らなくちゃな。

 

そう思いながら自分の店に戻り、いただいた商品をお客様に無事ご案内したのでした。

 

◼️今日のとくとく
戦友に会ったこと

 

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